【全文】芦原妃名子のブログ&Xの投稿まとめ!誰よりも想いが強かった

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2024年1月29日に逝去された漫画家・芦原妃名子さん。

亡くなる直前に更新されたブログとXの内容が波紋を呼んでいます。

この記事では、そんな芦原妃名子さんのブログとXの投稿内容をまとめます。

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目次

芦原妃名子のブログ記事全文まとめ

2024年1月26日に投稿された芦原妃名子さんのブログ。

芦原妃名子のブログの画像

1月28日にブログ記事は削除されてしまいました。

「ドラマ『セクシー田中さんについて』」というタイトルで、次のような内容が書かれていましたのでご紹介します。

① 前置き

芦原妃名子のブログの画像

まず芦原妃名子さんは、このブログを投稿するにあたって、次のように前置きをしています。

色々と悩んだのですが、今回のドラマ化で、私が9話、10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った経緯や事情を、きちんとお伝えした方が良いのではと思い至りました。

さらに、このブログを投稿するにあたり、漫画の発行元である小学館に事前に内容を確認したと述べられていました。

この文章を書くにあたって、私と小学館で改めて時系列にそって事実関係を再確認し、文章の内容も小学館と確認して書いています。

しかし、肝心のドラマ制作スタッフとは直接話をする機会はなかったとも書かれていました。

ただ、私達は、ドラマの放送が終了するまで、脚本家さんと一度もお会いすることはありませんでしたし、監督さんや演出の方などドラマの制作スタッフの皆様とも、ドラマの内容について直接、お話させていただく機会はありませんでした。

ですから、この文章の内容は私達の側で起こった事実ということになります。

このように、あくまでもドラマ制作側とは話をしておらず、芦原妃名子さんと小学館の間で確認した事実と前置きされていました。

② 漫画「セクシー田中さん」への想い

芦原妃名子のブログの画像

そして芦原妃名子さんは、自身が描いた漫画「セクシー田中さん」への想いを綴っています。

「セクシー田中さん」は一見奇抜なタイトルのふざけたラブコメ漫画に見えますが…。

自己肯定感の低さ故生きづらさを抱える人達に、優しく強く寄り添える様な作品にしたいという思いが強くあり、ベリーダンスに纏わる方々の思いにも共鳴しながら、担当編集と共に大切に描いてきた漫画です。

ただのラブコメ漫画ではなく、現代社会で頑張っている人たちを応援する気持ちを込めて「セクシー田中さん」を描いていたということですね。

③ ドラマ化の話を受けて

そして芦原妃名子さんは、2023年6月上旬にドラマ化に合意したとを明かしています。

ドラマ化のお話をいただき、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただきながら、最終的に私が10月のドラマ化に同意させて頂いたのは6月上旬でした。

ただ、今回の脚本家・相沢友子さんとの一連の騒動からも分かる通り、芦原妃名子さんは「セクシー田中さん」をドラマ化するうえでのいくつかの条件を提示していました。

「セクシー田中さん」は連載途中で未完の作品であり、また、漫画の結末を定めていない作品であることと、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただいた結果として、僭越ではありましたが、ドラマ化にあたって、

・ドラマ化するなら「必ず漫画に忠実に」。漫画に忠実でない場合はしっかりと加筆修正をさせていただく。

・漫画が完結していない以上、ドラマなりの結末を設定しなければならないドラマオリジナルの終盤も、まだまだ未完の漫画のこれからに影響を及ぼさない様「原作者があらすじからセリフまで」用意する。

原作者が用意したものは原則変更しないでいただきたいので、ドラマオリジナル部分については、原作者が用意したものを、そのまま脚本化していただける方を想定していただく必要や、場合によっては、原作者が脚本を執筆する可能性もある。

これらを条件とさせていただき、小学館から日本テレビさんに伝えていただきました。

つまり、まだ未完の作品であるためドラマの脚本は原作に忠実に、そうなっていない場合は芦原妃名子さん自身が脚本を書くことを条件にされたということですね。

そして、この条件について芦原妃名子さんは「脚本家や監督にとって失礼に当たるもの」だと承知をしていたようです。

また、これらの条件は脚本家さんや監督さんなどドラマの制作スタッフの皆様に対して大変失礼な条件だということは理解していましたので、

「この条件で本当に良いか」ということを小学館を通じて日本テレビさんに何度も確認させていただいた後で、スタートしたのが今回のドラマ化です

今回の騒動で論点となっている「原作の改編」については、芦原妃名子さんは改編してほしくない旨を事前に伝えており同意されていたと主張していました。

④ 実際は原作が大きく改悪されていた

芦原妃名子のブログの画像

しかし実際に制作側から提出された脚本は、芦原妃名子さんの想像を超える改悪がされていたと投稿されていました。

ところが、毎回、漫画を大きく改編したプロットや脚本が提出されていました。
・漫画で敢えてセオリーを外して描いた展開を、よくある王道の展開に変えられてしまう。
・個性の強い各キャラクター、特に朱里・小西・進吾は原作から大きくかけ離れた別人のようなキャラクターに変更される。
・「性被害未遂・アフターピル・男性の生きづらさ・小西と進吾の長い対話」等、私が漫画「セクシー田中さん」という作品の核として大切に描いたシーンは、大幅にカットや削除され、まともに描かれておらず、その理由を伺っても、納得のいくお返事はいただけない。

といったところが大きなところですが、他にも細かなところは沢山ありました。

最初に述べられていた芦原妃名子さんの「セクシー田中さん」に込めていた想いがほとんど反映されていなかったと書かれています。

しかもそれだけではなく、芦原妃名子さんが制作側にその理由を聞いてもまともに答えてもらえなかったと不満が記されていました。

「枠にハマったキャラクターに変えないでいただきたい。

私が描いた「セクシー田中さん」という作品の個性を消されてしまうなら、私はドラマ化を今からでもやめたいぐらいだ」と、何度も訴え、どうして変更していただきたくないのかということも丁寧にご説明し、粘りに粘って加筆修正し、やっとの思いでほぼ原作通りの1〜7話の脚本の完成にこぎつけましたが…。

それでも芦原妃名子さんは諦めずに主張を続け、7話までは原作どおりの脚本にしてもらえたとのこと。

⑤ 加筆修正を繰り返し疲弊

しかし、芦原妃名子さんは度重なる加筆修正に疲弊をしてしまったと言います。

脚本家さん、監督さんといったドラマ制作スタッフの皆様と、私達を繋ぐ窓口はプロデューサーの方々のみでしたから、プロデューサーの方々が当初「ドラマ化の条件」として小学館から日本テレビさんに伝えていただいた内容を、どのように脚本家さんや監督さん、ドラマ制作スタッフの皆様に伝えていらっしゃったのか、残念ですが私達には知る術はなく、

当初お伝えした「ドラマ化の条件」はどうなってしまったのだろう?という疑問を常に抱えた状態での加筆修正の繰り返しとなって、

その頃には私も相当疲弊していました。

なぜこんなにも当初の条件(原作を改編しないこと)が反映されないのか、その謎が解けることはなかったようです。

⑥ 9・10話で我慢の限界に

芦原妃名子のブログの画像

原作でも未完の「セクシー田中さん」のため、ドラマ終盤はもともと原作者である芦原妃名子さんがあらすじやセリフを用意する予定だったとのこと。

しかし、それも大幅に改悪した状態で返ってきてしまったそうです。

そして、私があらすじ、セリフを準備する終盤のドラマオリジナル展開は8話〜10話となりましたが、ここでも当初の条件は守られず、

私が準備したものを大幅に改変した脚本が8話〜10話まとめて提出されました。

我慢の限界に達した芦原妃名子さんは、制作側に自分が用意したあらすじやセリフをそのまま使用するよう訴えたといいます。

ただ、そのあとも制作側からは納得のいかない脚本が戻されたそうです。

特に9話、10話の改変された脚本はベリーダンスの表現も間違いが多く、

ベリーダンスの監修の方とも連携が取れていないことが手に取るように分かりましたので、

「当初の約束通り、とにかく一度原作者が用意したあらすじ、セリフをそのまま脚本に落としていただきたい」
「足りない箇所、変更箇所、意見はもちろん伺うので、脚本として改変された形ではなく、別途相談していただきたい」

といったことを、小学館から日本テレビさんへ申し入れをしていただきましたが、

その後も、大幅な改編がされたプロットや脚本が提出され、それを小学館サイドが「当初の約束通りに」と日本テレビさんにお戻しするという作業が数回繰り返されたと聞いています。

最終的に、日本テレビのチーフプロデューサーの方から「一度そのまま書くように」との指示が出たとも伺っていましたが、状況は変わらぬまま約4週間が過ぎてしまいました。

芦原妃名子さんにとっては、地獄のような4週間であったことに違いありませんね。

⑦ 脚本家の変更を依頼

そして芦原妃名子さんは時間に限界を感じ、「セクシー田中さん」9話・10話については脚本家の変更を依頼したそうです。

ドラマの制作スケジュールのリミットもどんどん迫っていましたので、

本当はドラマオリジナルとなる8話〜10話全ての脚本を拝見してオリジナル部分全体で、加筆修正をさせていただきたかったのですが、8話だけ、何とか改変前の内容に修正させて頂いて、日本テレビさんにお渡しすることになってしまいました。

9話、10話に関する小学館と日本テレビさんのやりとりを伺い、時間的にも限界を感じましたので、小学館を通じて9話、10話については、当初の条件としてお伝えしていた通り、

「原作者が用意したものをそのまま脚本化していただける方」に交代していただきたいと、正式に小学館を通じてお願いしました。

つまり、ここでようやくそれまで脚本を担当していた相沢友子さんを降ろしてもらったということですね。

そして芦原妃名子さんご自身が脚本を書くことになります。

結果として、日本テレビさんから8話までの脚本を執筆された方は9話、10話の脚本には関わらないと伺ったうえで、

9話、10話の脚本は、プロデューサーの方々のご要望を取り入れつつ、私が書かせていただき、脚本として成立するよう日本テレビさんと専門家の方とで内容を整えていただく、

という解決策となりました。

これが今回の「セクシー田中さん」に関する脚本騒動の経緯だと、芦原妃名子さんは丁寧に綴っていました。

⑧ ファンへの謝罪と感謝で締められる

芦原妃名子のブログの画像

そしてブログの終わりには、原作のファンやドラマの視聴者に対して次のような言葉を残していました。

何とか皆さんにご満足いただける9話、10話の脚本にしたかったのですが…。

素人の私が見よう見まねで書かせて頂いたので、私の力不足が露呈する形となり反省しきりです。

漫画「セクシー田中さん」の原稿の〆切とも重なり、相当短い時間で脚本を執筆しなければならない状況となり、推敲を重ねられなかったことも悔いてます。

9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。

どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、改めて、心よりお詫び申し上げます。

芦原妃名子さん自身も自分の判断が正しかったのかどうか迷いがあり、それに対してお詫びをしています。

最後となりましたが、素敵なドラマ作品にして頂いた、素晴らしいキャストの皆さんや、ドラマの制作スタッフの皆様と、「セクシー田中さん」の漫画とドラマを愛してくださった読者と視聴者の皆様に深く感謝いたします。

2024.1.26

芦原妃名子

また、最後にはドラマの制作側も含め関係者全員に感謝の気持ちを述べていました。

同様の内容をXにも投稿→削除へ

芦原妃名子のXの投稿

このように自身のブログで「セクシー田中さん」騒動の経緯を明かした芦原妃名子さんですが、実はこのブログは10年ぶりに更新されたもの。

誰にも気づいてもらえないのではという想いで芦原妃名子さんはXのアカウントを新規作成し、同じ内容を投稿しました。

芦原妃名子のXの投稿

しかし、その投稿が想像以上に騒動になってしまい、芦原妃名子さんは謝罪とともにブログとXの投稿を削除しました。

芦原妃名子のXの投稿

誰よりも「セクシー田中さん」という作品への想いが強く、作品と関係者を守るための責任感が強かったのでしょう。

芦原妃名子さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

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