2024年1月25日、SNSでトレンド入りした「吉本鎖国」というキーワード。
吉本の劇場に他事務所の芸人が出演できなくなってしまったことを指しています。
吉本側からの公式発表はなく、憶測が広がっているようで…
この記事では、そんな「吉本鎖国」について原因や経緯をまとめます。
吉本鎖国はなぜ起きた?
物事の発端は、吉本興業以外に所属するお笑い芸人からの告発でした。
これらの経緯とまとめると、以下2つの吉本劇場で他事務所の芸人の出演がNGになりました。
- 神保町よしもと漫才劇場
- ヨシモト∞ホール
実際に神保町の劇場に問合せをしたという人のSNS投稿によると、「吉本興業から経緯の説明や変更の事実を公表する予定はない」とのことで、炎上状態となっています。
なぜこの吉本鎖国が起こったのでしょうか?
憶測をまとめると、下記のような理由が挙げられます。
- ダウンタウン松本人志の一連の報道を受けて
- M-1を契機とした他事務所への圧力
- K-PRO児島気奈との角質
- コスト面での負担
詳しく解説していきます。
① 松本人志の一連の報道を受けて
まず第一に考えられるのが、ダウンタウン・松本人志さんの一連の報道と関係しているというもの。
当初は事実無根と訴えていた吉本興業ですが、週刊誌による報道が続く中で一転し、謝罪と聞き取り調査を進めることを明らかにしています。
吉本興業は当初「当該事実は一切なく」と事実関係を否定していました。
しかし今回公式サイトで発表された声明では一転して、「真摯に対応すべき問題であると認識しております」と発表しています
https://news.yahoo.co.jp/articles/6cf5578864e65225cf32645024895afaed897ad4
強気であったはずなのに、急にトーンダウンし焦る様子もある吉本興業。
この問題については芸人からの反応もさまざまで、SNSではたびたび発言が注目されています。
そのため、これ以上の情報流出や外部からの詮索を遮断するために「吉本鎖国」を行ったのでは?という見方が強いようです。
② M-1を契機とした他事務所への圧力
また、吉本興業は他事務所へ圧力を掛けているのでは?という声も。
2023年のM-1グランプリは、次のような結果でした。
- 優勝:令和ロマン(吉本興業)
- 準優勝:ヤーレンズ(ケイダッシュステージ)
実はこの令和ロマンとヤーレンズは、それぞれのコンビ名を合わせた「ヤレロマ」として合同ライブを行っている間柄。
事務所の垣根を越えて切磋琢磨した結果、M-1優勝・準優勝というミラクルを起こしました。
M-1グランプリは吉本興業が主催する最も有名なお笑い賞レースで、優勝すると1000万円が賞金として払われ、さらに良い功績を残したコンビはほぼ確実にブレイクします。
自社の1000万円と所属芸人の将来が掛かっているので、吉本興業所属の芸人が優勝しブレイクしてもらいたいと考えられていることは容易に想像できますよね。
実際に、2022年に優勝したウエストランドはタイタン所属の芸人でした。
社長である太田光代さんが、吉本興業への恩返しを真剣に考えていたという噂もありました。
このような中で、突然の吉本劇場からの他事務所芸人の締め出し。
他事務所の若手芸人が切磋琢磨する機会を減らし、M-1優勝への道を遮断しているのでは?とも考えてしまいます。
③ K-PRO児島気奈との確執
また、同じく話題になっているのが、吉本興業の上層部がK-PRO児島気奈さんに対して逆恨みをしているのでは?ということ。
K-PROとは、児島気奈さんが代表を務めているお笑いライブを専門に制作する会社で、多くの芸人から慕われています。
東京のお笑い界にこの人あり。
今や演芸業界で児島気奈の名前を知らない者はいないだろう。
https://artists.tiget.net/post/interview-kpro
そして、2024年1月13日放送の「M-1グランプリ2023アナザーストーリー」に令和ロマンが出演したときのこと。
“誰よりも優勝を報告したい恩人”として、K-PRO児島気奈さんのもとを訪れる様子が放送されました。
これに対し、同じく吉本興業所属のゆにばーす・川瀬さんが、吉本劇場公演「よしおかの部屋」で次のように発言したとの情報がありました。
吉本興業の上層部が「何事か」ってなってる。
K-PROは事務所の垣根を超えたお笑いライブを多く手掛けてきており、もともと吉本興業とは仲が悪いと言われています。
そんなK-PROに対抗するために吉本興業は他事務所の芸人を出演禁止にし、K-PRO主催のお笑いライブと差別化しようとしているのは?とも言われているんです。
まさに上層部による“鎖国”戦略であると言えますよね。
④ コスト面での負担
また、劇場のコスト面を考慮しての吉本鎖国なのでは?という見方もできます。
劇場運営には、どうしてもコストが伴うもの。
そのコストを回収するためには、吉本興業所属の芸人が売れることが最も効率が良いことは一目瞭然です。
そんな中で、限られた劇場の出演枠を他事務所の芸人に渡すのではなく、吉本興業の若手芸人に譲った方が良いと考えた可能性も否定できません。
つまり吉本興業の力衰退が原因!?
これらの理由をまとめると、つまり吉本興業という会社の力が弱まっていることが大きな理由として挙げられます。
近年、K-PROによるお笑いライブやYoutube配信等で、事務所の垣根を超えた交流が生まれました。
そして吉本興業以外の事務所に所属する芸人にもチャンスが生まれ、
もはや“よしもと一強”の時代は終わってしまった
と言えます。
そんな吉本興業の状況を救うためにも、吉本鎖国という最終手段をとったのかもしれません。
しかし、お笑いファンからは「逆効果では」という声も多く上がっています。
- メリットまじでないと思う。吉本の売上も落ちるし芸人の給料も下がるし…
- 時代遅れすぎる。そのうちM-1も吉本以外出場禁止になりそう…
- ネタは強くならないし名前も売れていかない…
旧ジャニーズ事務所の一連の報道もそうですが、芸人やアイドル事務所の“一強”時代は終焉を迎えたのかもしれませんね。
今後も吉本興業の動向に注目です。